2005年08月28日

世界最速体験

8月19日の記事に「世界最速」のムービングウォークの入口の写真を載せた。実は,あの時は,確かに速いということを確認こそしたが,実際に乗ってみることはしなかった。手すりをしっかり掴め,足腰の弱い人は乗るな,子供や老人は乗るな,大きな荷物を持っている人は乗るな,等々,あまりにものものしい注意書きが入口に大きな文字で書かれていておののいた,のではないが,高速ウォークの進行方向が我々の乗り換え方向と逆だったのと,ベビーカー入り王子を連れていたので(もちろんベビーカーは乗せられない),すぐ脇を走る普通速度のムービングウォークに乗って隣りの高速レーンを観察するだけにとどめたのだ。

がしかし,帰宅後にそのムービングウォークについていろいろ調べていたら,やはり無理してでも乗っておけばよかったと後悔した。モンパルナスのメトロ乗り換え通路に普通よりも速いムービングウォークが設置され,当初は転倒者が続出した,ということは当時の新聞記事を読んで知っていたのだが,それが本当に世界最速であり,具体的にどのような技術で実現しているかについてWeb上の記事を読んで知れば知るほど,やはりこれは乗らずに帰国するわけには行かないと思ったのである。

そういうわけで再挑戦。前回は,本当に必要があって4号線から6号線に乗り換える際にこの通路を通過したが(とはいえ,いくつかある乗り換え駅のうち意図的にここを選んだのだが),今回は,Savres Babylone から Gare du Nord へ行くのに,わざわざ遠回りをしてモンパルナスで12号線から6号線に乗り換えた。高速ウォークが乗り換え方向と逆なのと,ベビーカーを連れているのは今回も同じである。熟考の末,一旦入口側まで普通のウォークで移動した後,妻と私とが交代でベビーカー入り王子と待っている間にそれぞれが1往復(高速+逆向きの普通)するという,まるで「人食い土人と宣教師」のような方法を採用した。

技術的な話は前にも書いたが,実際に乗ってみた感じはこうである。まず,乗り口の部分から時速9kmだと皆転倒してしまうので,初めはゆっくりである。手すりのところどころに手の形が書かれており,そこを掴めとマークがある。足底は玉が転がるような感触で,徐々に加速する。手すりを掴んでいないと確かに転倒しかねない。手の形の間隔がどんどん開き,10mほどで普通のベルトコンベア形式のムービングウォーク(これが9km/h)に切り替わる。そこに乗ってしまえばあとは普通である。降り口が近付くと,再びそろばん玉になり,徐々に減速して終端に着地。このときも手すりの手の形をしっかり掴んでいないと,慣性が働き転倒しそうになる。慣れればそろばん玉部分の上も手放しで歩けるようになると見えて,そうやって颯爽と通過していく人も見たが,だいたいの人は恐る恐る手すりを掴んでいたようである。

世界最速2

(ちなみにこの写真は逆向き普通速度のレーンで撮影。すぐ左側の中央のレーンが高速部分)

正直言って,こういうものに乗ってこれほどゾクゾクしたのは久しぶりである。外が見えるエレベータに初めて乗ったとき以来かもしれない。わざわざ乗りに行ってよかった。皆さんも今度パリに来る機会があったら,ぜひ体験してみるとよい。凱旋門やエッフェル塔を見るよりもぜったいに価値がある。

補遺:

そういえば,いまでこそ日本国内でも見られるようになったが,15年ほど前サンフランシスコのデパートに「曲がりながら上るエスカレータ」が登場したと聞き,わざわざ乗りに行ったことがある。サンフランシスコを訪れるのは初めてだったのであるが,ゴールデンゲートブリッジよりもケーブルカーよりも先にそのエスカレータに乗りに行って感激した。よほどその類の乗り物が好きなのかも。
posted by gecky at 08:01| Comment(1) | TrackBack(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
人食い土人と宣教師ってなんですか?
Posted by み at 2005年08月29日 01:05
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