そういえば,学生(高校〜大学〜大学院)時代はけっこう長時間の電車通学をしていたので,常時ヘッドホンステレオを持ち歩いていた。最初はカセットテープ,その後MD仕様のに切り替えた。確か一時期CDを直接入れられる小型CDプレーヤを持ち歩いていたこともあった気がする。車で聞く場合も,最初はカセットデッキだったし,CDプレーヤ付きカーオーディオを使うようになってからも,最初は1枚ごとに抜き差しするので助手席にケース入りのCDを何枚も置いていた。こちらはその後6連奏チェンジャなども導入したが,電車でも車でもいつも出かける前には「今日は何を聞こうかな」と,カセットテープやMDやCDを前にしばし思案する時間があった。
そして幾星月,いまやごく当然のようにiPodである。仕事の関係でもらった60GB仕様のが現役機なのだが,60GBという容量は,音楽だけをAACエンコードで入れる場合,自分の持っているCDがぜんぶ入ってなおも余裕のあるサイズである。実際に全てのCDをコピーするのは多少の(かなりの?)手間が必要だが,ここ2〜3年ほど少しずつ移していったら,いつの間にかほぼ完了した。最近はオンラインストアで購入した音楽も増えてきたし,仕事で使う各種音源(研究用)も一緒に入れているが,それでもまだ20GBほどの空き容量がある。
毎朝車に乗り,iPodをカーオーディオへのトランスミッタのステージにカチャッとはめるだけで,自分の持っているすべての音楽がいつでも聴ける。さて何を聴こうか,としばし思案する。何のことはなく,出かける前の時間が車や電車に乗ってからに移動しただけなのである。(でも決まらないときはランダム再生モード。グールドのバッハの後にArrested Developmentが来たりしてなかなか面白いのだが,こういう聴き方,少々精神分裂気味かも。)