東京ディズニーランド(TDL)では,天気の良い日はほぼ毎日,夜8時32分頃から約3分間花火が上がる。ディズニーシー(TDS)も共通運用で,園内のパレードなどの進捗に合わせて打ち上げられるものだが,花火なので当然かなり離れたところからも見える。TDR (=TDL+TDS) と同じ市内にある我が家からも毎晩花火が見え,風向きによっては花火の音もよく聞こえる。
我が家の周囲にはマンションなどの高層建築物が多いのだが,どういうわけかこのディズニー花火と富士山の方向にはとりわけ高い建物がなく,しかもどちらもリビングルームからほぼ正面なので,「眺めの良い部屋」には違いない。もう少し距離が近いと,さすがに毎晩ボンボンと音を立てて花火が上がったらうんざりするかもしれないが(実際,舞浜地区の住民は大いに迷惑がっているらしい),近すぎもせず遠すぎもせず適度な距離である。もっとも夜8時32分に家にいられる日は少ないのだが。
このディズニー花火のことを,王子語で「ミッキーボンボン」という。説明が不要なほど明快なネーミングではあるが,いちおうミッキーマウスの顔の形をした花火が時々上がるのに由来している。ボンボンは風に乗って聞こえてくる音。
TDRのイベント係がそこまで考えたのかどうかは定かでないが,8時半という時間はちょうど「よい子はおねんね」の時間である。我が家の王子も,ミッキーボンボンが見えたらネンネである。まぁたいていそう簡単に寝てはくれないのだが。
ところで,1歳だった頃は,暗闇に散る光+低周波の音は必ずしも良い印象を与えなかったらしい。2歳になったいまはさすがに慣れたようだが,初めのうちは「ミッキーボンボン=コワイ」という反応だった。それが転じて,いつしかコワイものはすべて「ミッキーボンボン」になった。雷鳴や真下の道路を走り抜けるバイクの音はもとより,とつぜん鳴る電話の音や台所で食器がカタッとなる音もいまやすべて「ミッキーボンボン」である。
ちなみに,パウル・クレーの「旗の立ったパヴィリオン」を見たときの第一声も「ミッキーボンボン」であった。確かに黒地に赤やオレンジや黄色の線が描く模様は花火に見えなくもない。
posted by gecky at 23:44|
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